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↓現在地
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☆2015年5月13日 15:30 愛媛県 大島 よしうみいきいき館☆
3日間かけて、向島・因島・生口島・大三島・伯方島・大島、と走り抜けてきました。
いよいよあと一つ、橋を越えれば四国に初上陸となります。
しかし、最後に待ち受けるのは4015メートルもの長大な橋。
来島海峡大橋です。
キラキラと輝く瀬戸内海を、ずーーーーっと向こうまで続いています。
これまで通った主な大きな橋は・・・
因島大橋1270メートル。
多々良大橋1480メートル。
ちなみに・・・
横浜ベイブリッジ860メートル。
お台場レンボーブリッジ798メートル
これらを遥かに超える4015メートルもの怪物に挑みます!!
まずはいつものルールです。
橋を渡るには橋の高さまで登らなくてはいけません!
あの高さまで自転車で登るってんだから緊迫するよ・・・

登れば登るほど風も強いわけだからねえ。
しかもどう見ても吹きっさらしではないか!!橋だから当たり前だけど。
直射日光も避けられませんね!挑むぞ!!
意を決して登り始めるのは、何も僕だけではないわけです。
前方にも後方にもサイクリストはいらっしゃいます!
なにしろ高い場所まで登るので、一気に橋に到達出来るわけではなく、山の方から回り込む様に登るのです。
そして次第に標高が上がっていき、橋が見えてきます。
この時点で、すでに漕ぐのを諦めているグループもいて、息切れしながらも追い抜いていきます。
はあ・・・はあ・・・

つら・・・
今回の記事の最初の写真を撮ったのが、中央の緑色の建物の場所。
もうすでにかなり高くなってきています。
バテてるサイクリストを次々と追い抜きますが、その僕も次々と追い抜かれます。
もう気力で進むしかありません。
うわあ・・・!!!Σ( ̄ロ ̄lll)
何という景色だろうか・・・!!!
これは車・バスでは味わえない最高の眺めです!!
日本にこんな場所があっただなんて・・・!!圧巻ですよ、圧巻!!
二つ前の写真はこのコーナーで撮りました。
ぐるーっと回り込んで、いよいよ来島海峡大橋を渡っていきます!!
いざ!!四国へ!!!
この信じられない直線を四国までずうっと漕いでいくわけです。
そしてどうやら、四国へ向けて橋自体も少しずつ登っていく様です

これが自転車から見る風景とはとても思えないです。
この旅を企画したのは正解だったな・・・。
今までの旅とは全然違う世界を見る事が出来ます。
進めども進めども来島海峡大橋は終わる気配を見せません。
向かい風と登り坂のこともあり、しばらく進んだところにあった休憩スペースみたいなところで一休みです。
渦を巻くような来島海峡。複雑な流れをしています。
それにしても、ため息が出る様な瀬戸内海の眺望です。
普段、関東地方にばかりいる僕にとっては、まるで違う世界。
日本は広い。
いよーし!!四国目指して進むぞ~!!!
眺める瀬戸内海の遥か向こうに見えるのは一体どこの島なのか。
それとも本州なのか、四国なのか。
来島海峡大橋も半分ほどを過ぎると、風も弱まってきました。
台風一過の影響が終わったのか。四国が近くなってきて風が遮られてきたのか。
いよいよ四国が近くなってきました。
超巨大タンカーが島と島の間を進んでいくのが見えます。
まるでヘリコプターから見ているかの様。
ゼエ・・・ゼエ・・・

風は収まるも、強い日差しとジワジワとした登り。
体力的にはもう厳しい。
けれど不思議な事に、もう止まる気にはなりません

なんて気持ち良いんだろう。
どういうわけか、思わず笑顔になってしまいそうな、そんな気分。
辛いけど・・・楽しい。
そうだよ、楽しいんだよ。
シンプルな感情です。
楽しんです。
そして・・・辛く楽しい自転車横断もついに橋の終わりです。
ついに、来島海峡大橋を渡り切り、四国へと上陸の瞬間です!!!
四国・・・・・・・・初上陸!!!!!
いよっしゃーーーー!!!!!(≧∇≦)
思わずガッツポーズだあ!!!

来たなあ・・・
本当に本州から四国へと、自転車で来たんだ!!
実は台風接近時は、途中をバスで移動することも頭には浮かんでいたのだけど・・・
全ての行程を自転車で走り切れて良かった。
ゴールの気持ち良さが違う!
来島海峡展望館の方に縦断記念に撮ってもらいました

いやあ、本当に本当に凄い旅でした!!
出来事が多すぎたよホント!!
いやしかし!
多くの出来事に満ち溢れたこの旅は、まだ展開が続くのでした。
「お兄ちゃんどっから来たの?!」
話しかけてきてくれたのは、先ほどの記念写真を撮ってくれた展望館の女性スタッフさん。
「えーと、尾道から自転車で~」
「ええ?!プロっぽくない恰好なのに尾道から?!あ、プロっぽくないって失礼か。アハハハハハハ!!!」
あと30分で今治駅に自転車返却しなきゃいけないというところで、この元気な地元のスタッフのアカさん(仮名)と・・・
30分くらい話しまくっちゃいました
いや、何かもうどうにでもなる気がしたし、このアカさんのお話するのめっちゃ楽しかったんですよね~

地元、今治のおばちゃんなんだけど、話が合っちゃって(笑)
そんでもって、もう一人のスタッフさんに調べてもらいました。
今治駅には17:00に自転車返却しなくてはいけないけど、実は今治市役所なら夜でも返せるって。
なーんだ、じゃあゆっくり出来るや。
「ところで兄ちゃん、晩御飯の場所は決めてるの?!」
「いやあ、まだなんですよ~」
「それならね!!いいお好み焼き屋さん教えてあげるよ!!お好み焼きって言ってもね!今治のお好み焼きは!!」
すごく色んな事を教えてくれた上に、アカさんはお好み焼き屋さんに電話しちゃってる!!
「今からね!そっちに背の高い兄ちゃん行くから!!え?!まだ営業してない?!誰もいなくても店に入れ?!わかった伝えとく~!」
営業してない時間のお店に入るの?!Σ( ̄ロ ̄lll)
「わたしも後から行くから~!!」
アカさんと一度別れ、ご紹介いただいたお好み焼き屋さんまで自転車で2キロ。
まだ来島海峡大橋が見える場所にそれはありました。
今治市のお好み焼き屋さん、万昌。
芸人の友近さんもよく来るという地元の知る人ぞ知るお店です。
自転車を停めてお店を覗くと・・・・
「あー来た来た」
まだ何も言ってないのにそのセリフすか?!w(゚o゚)w
「アカさんから連絡来てたよ。ほら!!こっちこっち!!」
強力なキャラクターの店主、ミーコちゃん!御年67歳!!
ミーコちゃんは、その生き方がドラマ化されて、そのドラマがギャラクシー賞を獲ったという地元では有名なオバチャンなのです!!
「お腹すいてるかい!?」
「ペコペコです~」
「よーし、今作るから待っとってね!!あ、タコの酢の物いる?食べかけだけど!」
「何でも食べますよ~!!」
メニューなんか選んでもないけど、ミーコちゃんが作ってくれたのはこちら。
今治風のお好み焼きなんだって!!
焼きそばが入ってるやつだ!!関東にはないヤツだ!!
うまうまー

食べていると、近くの海岸通りカフェの店長さんやら何やらも来店して、ミーコちゃん主導で大盛り上がり!!
さらには展望館のアカさんも駆けつけて、何だかやたらと大騒ぎしてしまいました

見知らぬ土地で、さっき初めて会ったばかりのアカさんやミーコちゃんと盛り上がる。
それは、不思議な不思議な時間。
でもきっと、どれだけ時が経っても忘れることは無いんじゃなかろうかという、かけがえのない時間。
だってホント笑っちゃうよ。
ミーコちゃんが自宅でやってる簡易宿泊の部屋まで紹介してくれたんだもん。
お店から移動しちゃったんだもん。
そこで万昌を紹介してくれたアカさんと、そしてミーコちゃんともお別れしました。
何だか名残惜しかったな。
しまなみ海道の最後に、素敵な人たちに出会えた。
アカさん、ミーコちゃん、お店にいた皆さん、本当にお元気で。
次第に陽が暮れていく、瀬戸内海。
あの島々の向こうで、例の現場監督のオジサンは今日もまた民宿で日本酒でもひっかけてるのだろうか。
そのもっと先では、白滝山荘で隣だった人は、もう出張を終えて大阪へ帰ったのだろうか。
そんな事を考えながら今治市役所へと走りました。
そこからはあっという間でした。
今治市役所に着いた頃は夜でしたが、無事に自転車を返却です。
ありがとう、二台目の自転車~

楽しかったよー!!
こうして3日間に及ぶ、しまなみ海道縦断の過酷な旅は、ちょっぴり寂しい気分で幕を閉じました。
しかし旅は、まだ終わりではありません。
この後、特急電車にて宿泊地であり最終日の旅の土地へと移動しました。
そこは愛媛県の松山市。
4日目は松山を巡ります。
そこでは再び、旅を計画していた時には考えていなかった新たな展開が待っています。
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